ディープラーニングG検定

【人工無脳って何?】その概要を分かりやすく解説

今回は人工無脳を具体例を交えながら解説していきたいと思います。

人工無脳と言われると聞き慣れない言葉かもしれませんが、端的に言うと学習機能を持たないチャットボットやおしゃべりボットのようなプログラムのことを指します。

チャットボットやおしゃべりボットだと言われれば、それほど難しく感じないですよね。

ただ、敢えて「人工無脳」という言葉存在するのには、れっきとした背景があるので、今回はそれらを簡潔に説明していきます。

なぜ人工無脳と呼ばれるのか?

最近はiphoneのsiriやAmazonのAlexaなど機械と対話することがどんどん一般的になりつつありますね。しかも、最近の機械は人工知能を搭載しており、話せば話すほど賢くなっていくので、かなり自然なレベルの会話に近づきつつあります。

しかし、全ての対話機能が人工知能を搭載して日々学習をしているわけではありません。いわゆる第3次AIブームと呼ばれるのは2010年代以降の話ですが、それ以前からも人間との対話をするチャットボットのようなものは存在していました。

では、人工知能を有さない以前の対話機能はどのように実現されていたのでしょうか?

このような対話機能では予め会話のパターンやルールが知識として組み込まれています。ユーザが何か発言をした際には、自分が持っている会話パターンやルールとの比較を行なって、合致するものがあれば、それに従って返答を返していただけです。

ただ、場合によっては、旧来のチャットボットなどでも非常に滑らかな会話をすることもあります。そんな様子を見ると、我々はチャットボットが我々の言葉を理解してくれているかのような印象を受けますが、実態は先に述べたように、自分が知っている会話パターンとの比較をしているだけなのです。このように、あたかも人間のような思考をしていそうに見えて、実際は全く異なるというのが人工無脳という言葉に込められたイメージです。

元祖チャットボットのELIZA

人工無脳の代表例として最もよく知られているのは元祖チャットボットとも言われるELIZAです。

ELIZAは1964~66年にかけてマサチューセッツ工科大学のジョセフ・ワイゼンバウムによって開発されました。原理は先に述べたようなパターンマッチングなのですが、人間らしい会話をすることが可能であったため、利用者はまるで人間と会話をしているかのような錯覚に陥ることがあり、ELIZA効果と呼ばれました。

ちなみに、英語限定になりますが、こちらではELIZAと実際にチャットを行なうことができます。

ちなみに、こちらは私が実際にELIZAと会話を行なってみた動画です。少しぎこちない感じは否めませんが、何とか会話は成立していました。

最後に

今回は人工無脳を解説させていただきました。

字面から意味がイメージしづらいですが、一度理解してしまえば、それほど難しいものではないと思います。もし忘れてしまった場合には是非またこちらを読みに来ていただければと思います!!

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ABOUT ME
keikesu
電気機メーカーのエンジニア、オフィス・工場向けIOTシステムエンジニアを経て、現在は大手のコンサルティングファームに在籍し、様々な組織のDXを支援するITコンサルタントをしています。 JDLA G検定・E資格を取得しているので、このブログではディープラーニング(主に資格試験関連)の基礎的な内容を投稿しています。